何事も準備は必要。 左無視の方。 続き1
左無視の方。
どちらかというと右向きで寝ていることが多いな。
右向きで寝て左手が自分の視野の中にあると、良く動いていることが認識しやすいのか・・・。
その前の横向きになっていく過程にも着目。
仰向けの状態から右に寝返りする時には、左足を床に接地させていれば、足裏の力を骨盤に伝え、骨盤を転がせられている。
仰向けの状態から左への寝返りでは寝返りができるんだけど、やけに慎重なんだけど
動作が性急で勢いつけているように見える。
慎重にしているそぶりは、恐怖心を感じているようにも見え、両肩まわりや右の腋窩・体幹右側腹部のフレクションを強めているようだった。 腰部も過剰にする力を横向きになる以前に姿勢セットしていることが判明。
待てよ。そのフレクションを強めたり、腰部の過剰さを最初にセットして慎重に動作しているには意味があるはずだ・・・
フレクションを強めるという慎重さを作る前に何を警戒しているのかに着眼。
ふむ。 体幹が左側屈(上部胸椎から左肩甲帯周辺)が崩れていることが見てとれ、左側に寝返りをしていく時のBOSとしての情報が少なくなり、それで本人は床が支えてくれているという事実を受け入れることができなくなっているのではないか・・・
でも何か意図が生じ左へ寝返りしなければいけず、身体は左に寝返りすることを怖がって逃げているのに、過剰な程の脱抑制に引っ張られながらそっちへいくぞーと
頭頚部を過剰に持ち上げて勢いをつけていってしまえー的に動いてしまっている
ことが動作性急そうに見える背景と思う。
身体は逃げて固定的にしている所に無理やり運動性を強いて反対側に動こうとしたら
そりゃ大変だし、
こういうのがover useであり、
今は痛みが起きていないから良いけど、そのうちこの動きが習慣化して、
腰部の痛みや右腋窩の痛み
左向きになった時にBOSとして感じられていない左肩甲帯・上部体幹周囲
支えられているという知覚がない中で、非麻痺側の手足をバタバタ動かし続けていたら、左肩関節窩に左上腕骨頭がおさまっていない状態で過剰運動性がそこに入っていくと余計左肩甲帯・左上部体幹周囲の低緊張の状態は変わらないまま進んでいってしまう危険があるだろう。
仰向けの状態でBOSとして感じられていない左肩甲帯・上部体幹周囲が知覚できやすいように、創意工夫を行う。
その上で非麻痺側上下肢・体幹の側腹部の過剰さ・腰部の伸展活動が起きないように気を付けることで、非麻痺側の爆発的な情報が入らないように配慮。
上記、過剰さが起きないことで、頭部が寝返りをする方向に意図に基づいて動いた時に
頭頚部と左肩甲帯・体幹がつながりを保ちながら非麻痺側の上肢が
正中交差する時に胸郭から肩甲骨が上手く分化していけるかを確認。
結果、左横向きになっても落ち着いて次の行動に移れるかを実施。
すると、ご本人むくっと左向きの状態から一人で起き上がれるじゃないですか!!!
その後、起きた後にすぐ靴を履けるように、端坐位になった時に正中の場所に靴を配置していたことも功をせいし、ちゃんと座った後靴を見つめているではありませんか!!!
そりゃ次のシークエンスに向かっていく姿勢制御という名の準備ができているじゃん。と思った。
最近は学びが深い。全ケースこんな考え方で行けたら最高だけど、小さいことからこつこつと。自分が今一番学んだなーと思った臨床の一場面でも良いからそのことを深く振り返ることで、また日々の生活へ応用していけるようにしよう。